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2008年11月

My Shanghai 5

さて、今日も続けて上海のお話です。
私は常日頃から日本人程色々な食器を持っている国民はいないんじゃないかと思っているのですけれど、ご多分に漏れず私もそんな一人です。
和食器だけだって、季節や用途に合わせて大きな鍋物用の物から、お刺身用の小皿やお箸置きまであるし、漆器や陶器、そのほかにも錫などの金属で出来ている物など、種類も沢山あって数えきれません。その点、洋食器はシンプルに毎日使いとお客様用の2パターンだけだし、中華料理はお料理に全てのエネルギーが注ぎ込まれているので、現代はそれほど食器にはこだわらないように感じられます。

そんな中、アンティークのレプリカを、今の生活の中で使えるような値段で制作しているお店ZENは私のお気に入り!上海へ行くと必ずここへ立ち寄って、自分の台所の食器棚や居間の飾り棚を思い浮かべながら、「もう一つくらいなら入るかな?」とついついきれいな手描きの器を手にとってしまいます。

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ここのお皿の素敵なところは、何と言ってもその手描きの絵と色!しかも、和食器とも洋食器とも仲良く食卓で納まってくれるし、きれいな花柄はテーブルの上を明るく彩ってくれます。
ひとつひとつが重いので、好みは分かれるところですが、こんなふうに上手に重ねて収納もできるし、ちょこっとビスケットをおやつに食べたり、食後に果物を食べたりするときなど、様々なシーンで活躍してくれるので、我が家ではしまっておく暇もないほどです。

他にも、小皿や石鹸置きにぴったりなサイズのものや、ティセット、ランプベースなどもあります。この次、私が買いたいな、と思っているのは小さめの蘭がぴったり納まりそうな植木鉢。オリエンタルな図柄と色が蘭としっくりきそうで、とても気になっています。


写真の上から、黄色い深鉢、椿の深鉢、花鳥画のお皿、縁高のオリエンタルな図柄のお皿。

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手前の深鉢は最近手に入れた少し小さめのもの。中国では黄色は高貴な色なので、いい加減な「黄色」ではなく、鮮やかだけど品の良い素敵な「黄色」を見つける事が出来ます。これは桜がモチーフになっているのですけれど、ターコイズブルーのラインが春の空を思い起こさせてくれます。寂しくなりがちな冬のお部屋に暖かみを感じさせてくれます。

これは、魯山人の椿の鉢には及ばないけれど、様々な椿が描かれていてきれいでしょう?少し深めの四角い鉢なのでいろいろな用途に使えて便利です。大根や水菜のパリパリサラダからしっとりとしたお饅頭まで何を盛っても「ぴったり」で、思わず笑みがこぼれます。

これは、16cm角くらいの平たいお皿です。そのまま飾ってもきれいですけれど、私はこの大きさのお皿を違うデザインで何枚か揃えてあるので、その日の人数やお料理に合わせて使っています。クラシックな絵柄がとても好きなお皿です。

Zenplate_3


この下のフューシャピンクのお皿は、少し縁が高くなっているので汁物っぽいものの時でも使えて便利です。23cm角位なので普段は果物を盛って、机の上に置いてあります。お友達が見えた時には、かわいい色のマカロンをのせたり、少しエキゾチックな絵柄なのでターキッシュデライトなんかもぴったりです。
Zenplate2_4


Zenquintet
この他にも、先日ご紹介した上海の隠れ家Quintetでの私の部屋に用意されていた、淡い青磁色に描かれたテッポウユリがとてもきれいなティセットもありました。

QuintetからZenまではぶらぶらフレンチ租界の町並みをお散歩しながら10分程です。
常熟路を南へ下がって准海中路を横切り、どんどん歩いて、蒋介石,宋美齢の旧邸としても有名なSasha'sを曲がるとZENのある東平路です。

ZEN lifestore 東平路7-1号


上海は今頃が一年で一番お散歩に良い頃かもしれません。プラタナスの枯れ葉がはらはらと舞う中を、凝ったアイロンワークの門の中に立つ洋館やかわいい飾り窓を眺めながら歩いて、ちょっと疲れたらカフェで一休み。。。


上海の代表的な観光地の南京東路や豫園を卒業したら、ぜひフランス租界をお散歩してみて下さいね。
アジアの社交の中心地だった頃の、上海の選ばれた優雅な生活の名残を感じられる素敵なエリアです。

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My Shanghai 4

さて、今日はまだ日本人が泊まった事がないとっておきのブティックホテルのご紹介です。

Quintet (クィンテット) 808 長楽路 

ここは、1939年に建てられた3階建ての一軒家を改装したB&B(bed&breakfast朝食付きホテル)です。台湾人オーナーのFayが自分の理想の物件を長年探し続けて、やっと知人の漢方医のファミリーの家を譲ってもらって、趣味の良い5部屋のゲストルームを完成させ、今年オープンしたばかりです。殆ど宣伝をしていないので、まだ誰かからの紹介か、私のように偶然インターネットで見つけたという人しか知らない上海の究極の隠れ家です。


さて、入り口はこんな感じ。Door
場所は、My Shanghai 1でご紹介したMansion Hotelから歩いて5分くらいのフレンチ租界、静安寺の南側にあります。このドアはいつもぴったりと閉まっていて、ドアについてる呼び鈴を鳴らすと、小さな覗き窓が開いて、ゲストを確認してからにっこりとドアを開けてくれる、メンバー制のクラブのような感じになっています。1階は、今、上海で美味しくてカッコイイレストランを多く展開しているEduardo VegasとパートナーのKelly Leeが経営しているClosed Door というCafeです。Quintetに泊まると、朝ご飯はここでとります。ガラスから入る陽の光が気持ちいいお部屋の中か、気候が良ければお庭でも!


朝ご飯はこんな感じです。美味しそうでしょう!!!
これは、フレンチトーストにブルーベリィのコンポートがかかっていて、奥には果物とヨーグルト。それと、この日はアールグレィとたっぷりのミルク。
でも、もっとパワーブレックファーストがお好みなら、地中海風オムレツとベーコンとか、マッシュルームとリコッタチーズのオムレツとソーセジ+トマト、とかいろいろな美味しそうなチョイスがあります。しかも、ここのコーヒーは今までで上海一美味しかったかも!自分から言わなくても、たっぷりとスティームドミルクが添えられていて感激!!!旅行中って朝ご飯が本当に大切ですよね。ここのテラスレストランで始める一日は、何だか「うれしい予感」が感じられて、いい気持ちでした。


Breakfast


朝ご飯の後は、カフェとして夜まで営業しているので、おいしいイタリアン+地中海料理を庭付きレストランでどうぞ。ただ、ここは「予約のみ」なの人気店なので、事前に予約を取っておかないとドアが開かれないので要注意です。Closed Door 6248-0098

上に泊まっていれば、ちょっと喉が渇いたり小腹が空いた時に部屋からここへ降りてくれば良いので、とっても便利!

さて、私が泊まった部屋はここ。
Fleur de Shanghai というお部屋。

Quintetbed
Quintetbath

何と言っても1939年建築当時の窓枠とかをそのまま使っているので、新しくてパキッとした清潔感が好きな方にはこのレトロな感じが合わないかもしれないけれど(そういう方にはアメリカ系の大きなホテルがお薦め!)、私にはヨーロッパの友人の家に遊びにきたような安心感があり、部屋のドアを開けた瞬間に好きになりました。このクラスのホテルには期待できないバスローブやSPA専用のお風呂のアメニティ、大型フラットTV+DVD CD player、ipod dockもここでの時間を快適に過ごして欲しいというFayの想いが伝わって嬉しくなります。私の部屋は「上海の花」とう名前だったので、ティセットも手描きの百合でした。ひとつひとつの部屋、ひとりひとりのゲストの好みになるべく合わせたい、というFayの考えが、短い上海での滞在をまるで家にいるようにくつろがせてくれました。

上海へ行くのは、どうしてもパッケージ旅行の方が安いし、初めて行くのならば大きなホテルの方が安心だと思うのは当然かもしれません。でも、もしもマイレージを使って行くので、ホテルは別にとるとか、上海ならではの体験をしてみたい方には絶対おすすめの場所です。うーん、でも本当は薦めたくないかも!だって、5部屋しかないのに世界中から予約が入るので、本当はすごく予約困難なのに、「断然お薦め!」なんて言ったら、もっと予約がとれなくなっちゃいそうですもの。。。

Rooftop
ここは、屋上。階下のカフェでコーヒーをtake awayしてきて、新鮮な空気や風を感じながら本を読んだり、夜はワインを片手にのんびりしたりもできるうれしいスペースです。目の前は外資系企業が沢山入ったビル街なのに、ここはあの厚い木のドアで区切られたとっておきのプライベート空間になっています。大きなホテルに泊まると、窓を開けられない閉塞感が私は苦手なんですけれど、ここはご飯をカフェの庭で食べたり、屋上で空を感じたり出来るので、まるで家にいるようで幸せでした。そうだ、ここを私の上海の家にしよう、っと!


私はQuintetの予約の連絡をemailでやりとりしたのですけれど、オーナーのフェイがとってもとっても親切で感じがいいので、上海へ行く前からまるで友人の家へ行くような気分でいられました。日本語は出来ないけれど、彼女ならば解ろうとしてくれるからきっと大丈夫。私の思う「上海らしさ」が、ここにはあります。
Quintet bed&breakfast

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My Shanghai 3

さて、今日はお買物のお話です。

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このカラフルでかわいいカードは全て上海のお店のものです。上海って言うと、イメージするのはやっぱりキッチュな中国風グッズですよね! 私も上海へ初めて行った時は、パンダがついてる携帯ストラップとか、いかにも中国!っていう感じのシルクのポーチとかを、わぁ! って感激しながら買っていました。もちろん今でも布市場などへ行くと、思いっきりチャイナティストな小物も大好きで、「10ケ買ったら、いくらにしてくれる?エーッ、高い!高いー!!」なんて、楽しくて厳しい値段交渉をしながらまとめ買いをしたりしています。

でも、そんな私が上海でお薦めしたいのは、何と言ってもオーダーメイドをすることです。


オーダーメイドと聞くと、多分上海だったら「チャイナドレス」って思うけれど、実は上海は何でも作ってくれる魔法の街なんです。私もチャイナドレスを何枚も作ったし、チャイナティストのシルクや麻のパンツも作りました。上海で一番!と評判の高いお店で誂えたドレスは、それはそれは素敵です。ドレスに合わせて作った華奢なチャイナノットや細いパイピング、身体がきれいに見えるように微妙に細くなった裾。全て誂えてみて、初めて気がついたことでした。でも、東京へ帰ると身体にピッタリするチャイナドレスは中々着る機会がありません。だから、私のお薦めは断然お洋服とアクセサリーです。


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そこで、今日は私なりの上手なアクセサリィのオーダー方法を伝授!
ここは虹橋にある真珠城です。1階はお土産にしたいようなかわいい雑貨のお店やカジュアルな洋服のお店が並んでいます。そんな楽しそうなお店も今回はパスして、エスカレーターに乗って2階へ上がると、そこは一転して名前の通りフロアー全てが真珠を扱うアクセサリィのお店ばかりです。この写真のように小さなブースのお店はオーダーというよりは、並んでいるものをそのまま買う感じです。でも、その周りにある1件ずつのお店は、もう少しだけ宝石屋さんぽい感じになっています。私が贔屓なのはその内の一件で、働き者の3姉妹が経営しているお店。今まで、他でも散々アクセサリィのオーダーをしてみたけれど、一番大切なのは私が望んでいるニュアンスをどれくらい理解してくれるかという事!!!に尽きます。そこのお店は、「英語がとっても上手=西洋人のお客が多い=センスが磨かれている」ので、私が「こんな感じで、ここをこうして。」と言うと、「じゃぁ、これではどう?」「それとも、こんな感じでは?」と色々な提案をしてくれます。


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上の写真は「このmade in Italyのネックレスを、違う色と素材で作りたいの。」という私のリクエストに応えて、ラピスラズリやオニキス、トゥルマリンなどの材料を出して色々相談中のところです。このパーツはいくら?こっちを使うとどうかしら?ここはもう少し短くしたいの...などなど自分の頭の中のイメージとお財布を考えながら、納得がいくまで話し合います。

そして、出来上がったのが下の写真のネックレスです。赤い方がイタリア製、青と黒のネックレスが今回私がオーダーしたものです。いかがでしょう?素材や色が違うので、また違った楽しみ方ができそうでしょう?パーツも中国らしく蝶々を使ったり、トゥルマリンの色もひとつひとつ1連になったものから選んでみました。値段や出来上がりももちろん重要だけれど、自分がイメージしたものを伝えて、それに丁寧に応えてくれながら出来上がったネックレスは、やはり嬉しいものです。

その上、上海ではオーダーしたものの長さや出来上がりが気にいらないと、あとから持って行って「ここがやっぱりね...」と相談すると、気軽に「OK!ちょっと待っててね!」と、いつでも直してくれます。これも、上海ならではの嬉しいところ!! 東京に帰ってから、何回か身につけてみて、迷いがあったら、すぐ「上海へ行かなくちゃ!」となる訳です。ここも何回も顔を出す度に段々と仲良くなって、私の好みを把握してくれたようです。そして、お客の注文がうるさい程、お店側も注文にぴったりと応えられた喜びがあるみたいで、お互いに笑顔で「再見!」となる訳でした。

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琳派から日本画へ

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今日も琳派の展覧会のご案内です。
「琳派から日本画へ 宗達・抱一・御舟・観山」山種美術館にて 2008年11/8~12/25

先日の国立博物館平成館での大琳派展から、ますます日本画にはまっている私は、青空の広がる気持ちの良い内堀通りに面した山種美術館へ行ってきました。

一番思った事は、大きな美術館も良いけれど、山種美術館くらいの大きさの美術館も素敵だということでした。何故ならば、大きな展覧会へ行くと展示作品の数も多いし、会場も広いので頭も身体も見終わる頃にはヘトヘトになってしまう事が多くて、帰る前に好きな作品をもう一目見たいと思っても会場を延々と逆走しなくちゃいけないけれど、ここならばそんなことはありません。しかも、作品を近くでじっくり見る事が出来て、抱一大好きな私にとっては、とっても嬉しいことでした。

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これは、抱一の弟子、鈴木其一の「四季花鳥図」。琳派の作品は絵の具の色が鮮やかに残っている物が多いけれど、これは特に色が鮮やかできれいでした。他にも、抱一の「飛雪白鷺」や「月梅」などの強く心が惹かれる作品を近くで見る事ができたのは本当に幸いでした。私は何でも正反対の物が同居しているもの(人も!)が好きなのですけれど、琳派の作品はデザイン的でモダンだけど、密かにかわいかったり、ものすごく大胆な部分と繊細な部分が入り混ざっているところが好きです。今日も抱一の梅の枝のガガッと描かれた感じと紅梅のぽたっとした形が同じ画面に同居しているのが良いなぁと思いました。


そして、足が止まって、いつまでも見ていたいと思ったのは、菱田春草の「月四題」。絹に春 夏 秋 冬の月が描かれているのですけれど、本当にきれい。繊細で静かな感じ。墨の濃淡を見ているうちに、作品から伝わってくる静けさや寂しさに泣きたくなってしまうような気持ちにさえなりました。でも、ものすごく高い技術に支えられている絵なので、しっかりとした印象も感じられます。


そして、山種美術館と言えば、この作品かしら。

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写真は全て山種美術館のHPから。

印刷物では見た事があったけれど、実物は本当に素敵でした。やっぱり実物を見なくっちゃ!!!


実は、山種美術館の館長は私の幼稚園からのお友達です。彼女の丁寧な説明に耳を傾けながら、私も今まで日本画を見て不思議に思っていたことを聞きました。日本画って月を墨で縁をぼかして、白く残したように表してあるでしょう?あれはどうやってあんなに丸く残せるの?屏風にするかしないかは始めから決めてあるの?書き直しの効かない日本画の下絵は実物大で描くの?名前の位置が色々なのは何故?この雪はパッと筆を振って白を散らしたの?それとも、ひとつずつ描いてるの?....と、矢継ぎ早に子供のような質問を沢山したのに、丁寧に答えて下さった館長に感謝!!!
そのわかりやすくて優しい口調に、他の来館者の方達も思わず聞き入っていました。きっと、私と同様にもっと日本画が好きになられたに違いありません。


山種美術館

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Cats! Cats!! Cats!!!

さて、今日は大好きな猫のお話です。
でも、今日ご紹介するのは我が家の猫ではなく、私のロンドンの友人宅に居る猫たちです。

トップバッターは何と言っても、この人!(猫?!)

Photo

これはアンティークの猫のオートマータです。オートマータというのは、人形が立っている土台についている鍵をギリギリ回すと、中のゼンマイが回って色々な動きをする仕掛けの人形のことです。

私の長年の友人はアンティークの人形のディーラーなので、彼女の家へ行くとまるで人形の博物館へ行ったかのような貴重な人形や、その衣装や小物を見せてもらえるのがいつもとっても楽しみです。繊細なレースで飾られた人形用のドレスや象牙でできた日傘、きれいなリボンとかわいいコサージュがついた帽子、次から次へとまるで魔法のように素敵な物が引き出しから出てきて、私は時間を忘れていつまでも見とれてしまいます。

この長靴をはいた猫の主人公のような猫氏は、ギリギリとゼンマイを巻くと、クルクルと回りながら獲物のネズミを得意そうに上げ下げしながら見せてくれます。


彼女も猫が大好きなので、「ついつい猫の人形に目がいって、いつのまにか集まっちゃうのよ。」と笑いながら次に見せてくれたのはこの子たち。

Funnycats

一瞬ベージュの人形はテディベアかしら?と思ったのですけれど、良ーく見ると耳の先が尖っているから猫のようです。それぞれの個性的な表情がかわいいでしょう?

イギリスではアンティークのビスクドールやテディベア、その他にもおもちゃなどを集めたオークションが頻繁に行われていて、カタログを見ているだけでも楽しいし、またそれを真剣に集めている大人のコレクター達の様子を見にオークション会場へ行くのも面白いので、もしも旅行中にそんなチャンスがあったら、ぜひいらしてみて下さいね。カタログを見ながら買いたい物を決めて、その順番が来たらドキドキしながら、ちょこっと指をたてて合図をして、どんどんつり上がって行く値段に惑わされないように、でも、もしも本当に欲しいのならばビッドに参加し続けて自分の物にしましょう。

私もロンドンに住んでいた頃に、大好きな絵をオークションで落札したことがあります。今でも、その絵を見る度に、その時のドキドキ感が甦って、そして好きな物を自分の物に出来た嬉しさにわくわくしたりします。オークションと言っても、お小遣い程度で落札できる物もあるので、カタログを手に入れて、時間があれば下見にも訪れて、用意を周到にして出かけましょう。ロンドンならではの体験です。


さて、猫が怒ったりびっくりしたときにしっぽがボワッって膨らんだ時の様子がそのまま人形になっているのがこの子たち。

Cats
きっと、猫が好きな人が作ったんだろうなぁと思わせるほど、とっても良く特徴を捉えていて感心してしまいました。こういう感じのモヘアの人形達はドイツのシュタイフ社の物が多く、私も子供の頃に父が出張のお土産に買ってきてくれたシュタイフ社のライオンやかめ、ダックスフンドを大切に今でも持っています。


さてさて、でも本当の今日の主役はこの人!(猫!!) 前述の友人の家で、誰よりも大事にされているノルウィジャンフォレストキャットのサミィです。彼は、本当にとっても素敵。いつも家の中を、ふっさふさのしっぽをゆさゆさ揺すりながら歩いています。誇り高くてにこりともしない感じがカッコイイ!庭に遊びにくる小鳥達を見ながら、「今日のご飯にしようかな」ではなく詩でも書いているのではないかという風情です。サミィだったら、長靴を履いた猫のように粉ひきの青年を王様にだって出来そうです。
今度私がロンドンへ行ったら、私のお願いもかなえてね。

Sammy

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My Shanghai 2

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今日は私が大好きな中国茶のお店のご紹介です。

宋芳茶館  SONG FANG   永喜路227号

私は上海へ行く度に、色々なお茶を買うことをとっても楽しみにしています。始めは見た目がかわいい工芸茶(ジャスミンティに様々な工夫がしてあって、お湯を注ぐと結んであった葉が開いて花が咲いたりするもの)を何種類も買って、東京へ帰ってから「かわいい!」と喜んでいました。

そして、次は杭州の茶畑で飲んだ龍井茶の美味しさにびっくりして、暫くは龍井茶ばかり飲んでいました。それから、プーアール茶も好きになり、市内のお茶の市場、天山茶城のプーアール茶の専門店でちょっと高い物を買ってみたり、「なるほど、値段と味は比例するのね。」と納得したりしていました。


でも、最近はもっぱらここ! 日本にも留学していた事のあるフランス人のマダムが経営するこの茶館には、私の感覚にぴったりはまるお茶がたくさんあるんです。ここのお店のスタッフは英語が上手なので、私が「今日はこんな気分なの。」と言うと、「では、これはいかが?」と棚にびっしりと並んだ大きな茶缶の中からひとつ選んで、そのふたを開けて香りをかがせてくれます。
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私の目の前に違うお茶が入った缶が差し出される度に、まるで意識をふっとどこか遠くへ持って行かれるような気がします。「これは、金木犀が入ってるのよ。」、本当! 顔を缶に近づけると頭の中があのオレンジの小さな花でいっぱいになりました。「これは好き?ミルクティの香りがしない?」わぁ、今度はヨーロッパの香りです。ドライにした桂花がミックスされているブレンドとこのウーロン茶にミルクの香りをつけたこの2種類が今の私のお気に入り。
頼んだお茶を包んでくれながら「ライチーは好き?私たちのライチティは特別美味しいわよ。それに、ちょっと疲れた時には、この高麗人参入りがお薦め!」と、サンプルもおまけしてくれました。

私は、東京の家で仕事の合間に一息つきたい時に、中国茶器を出して「今日は何を飲もうかな。。。」と考え始めると、みるみるうちに頭がゆるゆると緩んでくるのが解ります。中国茶って飲んだ後の茶器に残った香りが素敵。お店だと「ほら、良い香りでしょう?」と一煎目と次、また次と香りや味が変わっていくのを魔法みたいに見せてくれます。(宋芳では2階のカフェで。)

そして、そんな甘い香りの桂花のお茶を飲むと、夏の終わりの上海で夕食を終えて外へ出た時にキンモクセイの香りがしたことが一瞬で思い出されて、無性に上海シックになったりします。私にとっての旅行って、香りと音の記憶なんだなぁって強く思います。

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棚に飾られた昔の缶もかわいいでしょう! ここはお茶のパッケージもかわいいのでお土産にすると、いつもみんな大喜びです。宋芳オリジナルのティセットやお皿もあります。フランス+中国ティストの混ざり具合が丁度良くって、素敵です。

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そして、2階は静かなカフェになっているので、街の喧噪にちょっと疲れちゃった時に、私はここに休みにきます。お店で売っているお茶を飲む事ができるので、試してみたいお茶があったらカフェでどうぞ。(写真の手前に並んだ2つの茶器の内、左の背が高くて細い方が香りをかぐための物です。)


お店の周りもお散歩にぴったりなフランス租界の素敵な街並です。賑やかな准海路からチャイナドレスのお店が並ぶ茂名南路を見ながら下がってきて、瑞金賓館の横を通って、永嘉路を右に曲がってしばらくすると宋芳のかわいくて素敵なウィンドゥが見えてきます。さぁ、香りの旅へどうぞ。

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Second Nature展 at 21_21 Design Sight

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今日は雨まじりの寒い一日でしたが、この展覧会へ行くには秋晴れのような日よりもぴったりだったかもしれません。
これは六本木のミッドタウンの庭にある21_21 DESIGN SIGHTで行われている吉岡徳仁ディレクション「セカンド・ネイチャー」展 2008.10.17-2009.1.18 の入り口です。

あの数々の不思議な椅子で有名な吉岡氏の企画した展覧会という事もあって、とても興味深い作品が展示されていました。
まず私の足が止まったのは、階段を下りたところにある東信の「式2」という五葉松を氷に閉じ込めた作品でした。細いけれど力強い松の葉のひとつひとつに気泡がついていて、まるで松が息づいているかのようで不思議な生命力を感じました。それに、とてもきれい。


そして、大きな部屋は吉岡ワールド。
部屋に入ると35万本?もの異なる長さのファイバーが天井から下がっていて、まるで雲の中に入ったかのようなぽわっとした空気に包まれる感じ。これはCloudsという作品。近くに寄ると、ただのファイバーなのに、少し離れるとファイバーが重なり合う事で独特の陰影が生まれてきれい。気がつかないうちに雲の中にいるようなふんわり感や、もしかしたらちょっとしっとりとした気持ちさえ感じられるよう。


その雲の下にあるのが、水槽の中にポリエステルでできた椅子やビーナスを沈めて、結晶を成長させて出来た作品の数々。作品が出来上がるまでのプロセス写真をみんなが見ながら、「あ、これ、やった事ある! 夏休みの自由研究で...。」と口々に話しているのが面白い。私も小さい頃ピンクやパープルの木を作って喜んでいました。


ポリエステルの椅子の結晶がついている作品とついていない椅子が展示してあるので、会期中に時々遊びにくれば結晶の成長過程が見られるのかと思ったら、単にbefore+afterを見せているという事で残念でした。そして、この結晶を育てた溶液は何かしらと思ったけど、それはヒミツ!ということでした。


作品をいろいろな角度から見ると、様々な大きさの結晶がついていてきれい。結晶の椅子だから座ったら絶対に固くて痛いのに、思わず見ていると微笑んでしまう作品でした。
もしも、科学が得意なお友達と行ったら、結晶の形を見て「これはooで出来てるよ!」と教えてくれるかもしれませんね。


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21_21の周りはこんなふうに紅葉していて、とってもきれいでした。

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I love London! Victoria & Albert Museum

さて、今日はロンドンのお話です。

ロンドンって、一般的にはバッキンガム宮殿やロンドン塔だったり、アフタヌーンティやアンティークマーケットだったり、音楽やバレエだったりしますよね。
でも、私が一番好きで、ロンドンへ行きたくなる理由のひとつにVictoria & Albert Museum があります。

ロンドンは世界でも有数の美術館や博物館が沢山あるので、旅行中にその中の1つを選んでとなると、やはり大英博物館やテイトギャラリーには負けてしまうのかもしれません。

でも、もしも、工芸や手芸に興味があったら、あそこほど楽しくてうれしい博物館はありません。
ハロッズから近いので、ぜひ時間をとって遊びにいらして下さいね!


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これは、今年の夏に訪れた時に見た刺しかけの刺繍です。
こんなふうに昔の人の刺しかけの刺繍を見る事が出来るのも楽しいでしょう?
思わず「どうして、ここでやめちゃったの?」と聞きたくなってしまいます。

博物館に入ると案内の地図があるので、どこに行くかは貴方次第ですが、私がいつも「会いに行く」のはこのテキスタイルとコスチュームの部屋です。コスチュームの部屋は1階にあるので、パラパラと人をみかけるのですが、テキスタイルの部屋は入り組んだところにあるので、人っ子一人みかけません。私が刺繍や布が整理されている板を1枚1枚棚から引っ張りだして長ーい時間見ていても、たまに守衛さんが足音をコツコツ響かせながらやってくるだけです。

こんなふうに、昔の人(これは確か17世紀?頃の物)が下絵を描いたものを、そのまま自分が見たいだけの時間好きに見ていられる事が、私にとってV&Aを何回でも戻ってきたくなる場所にしています。
ここには、キリムや中国の皇帝の服、パッチワークや色々な技法の刺繍の布が見切れない程あるので、手芸のお好きな方にはお薦めです。


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そして、これはコスチュームのセクションにある18世紀頃?のイギリスのドレスです。かわいいでしょう?夏物なのでローンでできています。裾には刺繍。昔のドレスを見て驚くのは、その頃の女性が小柄でウェストなんて、本当に細いんです!そして、実物を見る事で、その頃の生活の様子をうかがえるのも楽しいことのひとつです。

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これは、ヴィヴィアン ウェストウッドのドレス。昔のドレスと現代のドレスが同じ場所に時代を追うように展示されているのですけれど、こういうドレスを見ると、着物が日本人の物のように、やはりドレスは西洋人の物と思います。他にも私の敬愛するZandra Rhodesのハンドプリントのドレスやチャールストンが聞こえてきそうな'20-'30年代のドレス、ため息が出るようなオートクチュールのドレスもあります。


そして、私がV&Aの大きな魅力だと思っている事に豊富なレクチャーやコースがあります。こどもから大人まで、皆が何らかの形で興味を持てるような楽しそうなイベントがいつも用意されています。
今、予定されているのはこんなこと。


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現在開催中のモスクワのクレムリン博物館の男性の公式行事に着用されていた制服の展覧会にちなんで、自分で衣装を作るというコースです。[Tailored to Fit Creative Pattern Cutting & Beyond]


最近、閉鎖されていた部分が新しくとっても素敵なカフェになり、美味しいランチやお茶も楽しめます。V&Aは入場料を取らないので、カフェへ休みにいったり、見たい作品にちょこっと会いに行ったり、気軽に遊びに行けますよ。でも、入場料を取らない(寄付はもちろん喜んで受け付けています)でいられるのは、自分の博物館としてロンドン市民に愛されていて、寄付が集まっているからなのでしょうね。政府の予算額も日本とは違うけれど、民間の支援が大きい事も大事です。そのためにいつも魅力的な博物館でいるように、ものすごく努力をしている事も感じられます。


他にもV&Aには、一見の価値あり!!!の素敵な宝石の展示室(ここは警備が超厳しい!)や素晴らしいコレクションの陶器やガラスの部屋、そして家具や彫刻にも良い物があります。

金曜日の夜はレストランでお酒を飲みながらジャズを聞いたり、展示内容に合わせたコンサートを開いているので、ロンドンへ行く方は要チェックです。
どうぞ、V&Aでたくさん遊んで下さいね。
Victoria & ALbert Museum, London

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Variations!

さて、今日は編物のお話です。
幼い頃から手芸好きだった私ですけれど、14歳の時にイギリスへ住み始めてからは、暇さえあれば何かを編んでいました。数々の伝統的なニットが有名な英国なのに、私が編んでいたのは実物大に描いた製図に絵を描いて、それを編み込むという怖い物知らずのニットでした。でも、そんな自由さが面白がられて、街を歩いていると「そのニット、どこで買ったの?」と声をかけられたり、時には注文を受けて制作をしたりしていました。


大人になって日本へ戻り、暫くは子供物のニットを作るのが楽しくて、本も2冊出版しました。
[Baby Knits]「ねことクッキーとセーターと」(日本ヴォーグ社刊)
もう、絶版なので本屋さんでは入手できないのですけれど、Amazonのマーケットには、いつも何点か出ているようなので見て下さいね。かわいいけれど、楽しくてポップなセーターや小物が沢山詰まっています。

そして今年の秋に新しく、大人のためのお洒落なニットの本を出しました。

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Variations 色と素材でバリエーション自在 ニットのバッグと小物 
伊吹広子 
文化出版局刊 ¥1,400 ISBN978-4-11214-2

この本は簡単だけど、凝って見える色々な工夫でいっぱいです。ニットリングに色々な素材を編みつけたり、コードやスエードのテープを使ったり、普段は刺繍にしか使われないラメやタペストリーウールを使ってみたり、水玉を色違いで異なる素材で編んだり、立体的にしてみたり、ドイリーのようなケープを3種類の違う素材で編んでみたり.....。私らしく、色もきれいで楽しい感じが良く出ていると思います。

本屋さんで見ると、もしかしたら少し難しそうに見えるかもしれないんですけれど、良く見て、読んで頂くと、「あー、こんなに簡単にできるの???」って、感じて頂けると思います。本当は、私がおひとりずつに「ここはね、実はね...」ってお話したいくらいなんです。だって、すごく凝った編地に見えるのに、実は長編みだけで出来ていて、そのあとテープを通しただけだったり、ニットリングに長編みを編みつけてるふうなのに何か違って見える秘密は、編み上がったら裏面を表として使っていたりすることなんですもの。


以前、私の「Baby Knits」の作品を編んで着て下さっているママ+babyを、家の近くの図書館で見かけたことがあります。とってもとっても嬉しくてお話をしたかったのに、躊躇しているうちにチャンスを逃してしまいました。もしも、いつか「Variations」の中の作品を身につけていらっしゃる方をお見かけしたら、今度こそ勇気を出してお声をかけてみようかな?と思っています。だから、ぜひ、この本を手にして、そして自分の好きな作品を作って下さいね。


これは、最近私の教室で作ったニットのバッグです。実はこれも、ものすごく簡単なんです。

バッグにまとめるのは少しテクニックが要るけれど、編地はただのメリヤス編みだけなので、もしもバッグが難しかったらセーターの袖口や裾に編みつけても素敵だし、クッションやマフラーやケープなら初心者の方にもおすすめです。この頃急に寒くなってきたので、今度の週末にでも編んでみませんか?

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My Shanghai 1

さて、今日は大好きな上海のガイドの第一回目です。上海は訪れる度にものすごい速さで色々変わっているので、どこからご紹介しようかと悩みましたが、ガイドブックには殆ど載っていない大人のブティックホテルを選ぶ事にしました。

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Mansion Hotel 上海市新楽路82号 www.chinamansionhotel.com


これはフレンチ租界にある1932年に建てられた個人の家を、2007年にリノベィトしてホテルとして開業した首席公館酒店(Mansion Hotel)です。旅行中に、個人の邸宅を訪問している気分が味わえて、とってもリラックスできるので私のお気に入りの場所です。上海の中心地にあり、賑やかな准海中路のすぐ側なのに、ホテルに一歩足を踏み入れると、とっても静かで、アンティークの家具が配置されたロビーはまるでヨーロッパのプチホテルのような雰囲気です。


1階のロビーでアフタヌーンティを頂くのも素敵ですけれど、私のお勧めは屋上のレストラン マグノリア。ホテルの向いの公園やロシア正教会、昔ながらの老アパートを眺めながら、ゆったりとしたソファに身を沈めながら飲むコーヒーやアペリティフは上海ならではです。季節が良ければディナーにも訪れて下さいね。レストランで出しているのは西洋料理(イタリアンっぽい)なので、何故上海で???と思われるかもしれないけれど、風が心地よい屋上のテラスでのんびりとしていると、旅行中なことをすっかり忘れて、上海に住んでいる錯覚さえ覚えるほどです。

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そして、このホテルで一番のお部屋はこんな感じ。Mansion Suite


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素敵でしょう?アンティーク家具のレプリカを使っているので、まるで1930年代の上海に居るような雰囲気です。壁には昔の写真が飾られていて、コーヒーテーブルの上にはレコードプレィヤーが置かれていたりします。でも、もちろん設備は現代的。ジャクージのお風呂にipodのdockもあります。クローゼットを開けると、シルクのローブがかかっていて、このホテルならではのサービスが感じられます。

Louis Vuittonのsound walkで女優のJoan Chenが上海案内のスタート地点に選んだのもここ、新楽路のMansion Hotelです。彼女に誘導されながらホテルを出て、道を渡って右へ曲がって...と富民路、長楽路、巨鹿路辺りを散歩するのも良いですね。時々私はsound walkを聞きながら頭の中で上海を散歩しています。

このホテルがある新楽路は、実は今、上海で一番のhot spotなんです。上海人の友達に「今、どこへ行くと面白いの?」と聞くと、誰もが口にするのが「新楽路」です。まだまだ残ってるローカルな食堂と
中国人デザイナーのエッジィなお店が並んでいて、しかもそれが行く度に増えてる!私は上海の魅力は、古き良き時代のエレガンスやローカルな生活、そして上海万博に向かって動き続けているエネルギーが入り交じっているところだと思います。そして、ロンドン育ちの私にとっては、日本から一番近いヨーロッパを感じられる大切な場所です。そして、手芸家にとっても宝の宝庫!
そんな上海を少しずつご紹介していきたいと思っています。次回のMy Shanghaiをお楽しみに!

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我家の琳派???

さて、今日は我が家の琳派?のご紹介です。

これは今年の夏に私がロンドンで購入してきた壁紙です。淡いセージ色に金色の大きな花が配されたパターンが素敵でしょう?

私は京都の唐長さんが大好きで、いつの日か唐長さんの唐紙を貼りたいと夢見ています。でも、唐長さんの唐紙にはおいそれとは手が届きません。そんな時に旅先のロンドンでこの壁紙を見つけて「あっ、これっ!」と思いました。

この壁紙は家で一番小さな部屋、Powder Roomに貼ったのですけれど、以前にロンドンのアンティークマーケットで買ったMaxfield Parrishの、海辺の岩の上に座って夜空を見上げる女の子の絵と、Louis Wainのコミカルな猫の絵を壁に飾って、そして天井からは小さなシャンデリアを下げて、小さいけれどとってもお洒落な部屋に仕上げました。

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この壁紙はロンドンの中心地Oxford StreetにあるJohn Lewisというデパートで購入した物です。このデパートは昔から家庭用品にとても力を入れているので、カーテン生地や壁紙の他に、きれいな色のペンキやタッセル、ブレード、浴室やお手洗いのアクセサリー(タオル掛けやホルダー類)、キッチン用品などのセレクションが豊富で趣味が良いので、いつも行くと何時間も見て回ってしまいます。手芸売り場も充実しています!しかも、この頃は日曜日にも営業しているので旅行者にはとっても便利です。そうそう、壁紙や生地を買ってもDuty Freeの申告ができるので忘れずに。だって、壁紙や生地って洋服とかよりもずーっと高い場合が多いんですもの。


イギリスはインテリア大国なので、壁紙やカーテン地を買って帰るのもお勧めです。化学染料が発明される前のアンティークの草木染めの、素敵だけどびっくりするようなお値段の布を扱っている専門的なお店から、アウトレット値段の倉庫まで、自分に合わせて選びきれないほどのチョイスがあります。イギリス人はオリエンタリズムが大好きなので、日本の家にもしっくりくるようなデザインのものが沢山あります。私が買ったこの金泥で描いたような花の壁紙もそんな訳で「ロンドンで見つけた私の家の琳派」です。


この夏にロンドンへ行った大きな目的の一つに「私の部屋のカーテン地を買う事」がありました。到着してすぐに、イギリスに住んでいた頃から大好きだったデザイナーズギルド(Designers Guild)の本店(Kings Rd.)へ飛んで行って、自分の部屋を頭に浮かべながら布を選び、決心をして「この生地をoom下さい。」と店員さんに言ったら、「残念だけどこの生地は在庫がないから、今から作ると8週間後ね!」という返事!! イギリスのことだし、ここの生地は手刷りなのですぐに買えるとは思っていなかったけど、「やっぱりー。」という気持ち。。。でも、友人の家の近くのカーテン生地のアウトレットのお店に気に入った物があり、一件落着。その他にもそこで見つけた女の子の部屋用のトゥシューズやちょっとオリエンタルな感じのルームシューズのパターンの生地を使って、東京へ帰ってから私の手芸教室でランジェリーケースとかを作ったりしました。


考えてみるとカーテンや壁紙って2-3年に一度変える物ではなく、少なくても10年は毎日目に入る物ですものね。選ぶ時は慎重に、慎重に。。。お陰様で私は、大切にトランクに詰めて持って帰ってきた生地で作ったカーテンに囲まれた部屋で毎朝目を覚ます度に幸せな気持ちになっています。

そして、私がいつの日か叶えられたら、と思っていることは、京都の唐長さんか、上海の新天地にある、自分の部屋に合わせて図柄を考えて描いてくれる手描きの壁紙屋さんにリビングルームの壁紙を頼むことです。いつの日にかきっと!

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ちょっと得意顔のこの猫は先月のラグラグクラスの作品です。羊毛をフックしたのでモコモコとしたかわいい子猫に仕上がりました。どうやら、我が家の猫(本物の!)はこの子猫がお気に入りの様子で、棚に飾ってあったはずなのに、朝になると移動をしているんです。さてさて、夜中に何をしていることやら。。。

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大琳派展

今、上野の東京国立博物館 平成館で開催中(~2008, 11/16)へはいらっしゃいましたか?

俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一、鈴木其一の「風神雷神図屏風」が全部並べて展示されているのは、とっても興味深いし、他の作品も見応えがあってとっても素敵な展覧会です。

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これは、私が大好きな酒井抱一の四季花鳥図巻です。酒井抱一の描く花は本当にきれいで、華があるし、細い細い線の先まで草花の命が宿っていて、見ているとほうっとため息が出ます。

展覧会場は混んでいるんだけれど、いろいろなところから「わぁ、きれい!」「きれいねー。」という声が聞こえてきました。やっぱり「きれいなこと」は良いなぁと思いました。

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この酒井抱一の「四季の花」は、私の大切な教科書です。上巻は春から夏の花、下巻は秋から冬の花に分かれています。花びらの1枚1枚、蔓がくるくる巻いている様子、葉っぱの先の尖り具合や丸みなどが克明に描かれていて、ページをめくる度に、花や葉っぱの裏側も美しいこと、まだ固いつぼみの時も枯れかけた様子も、それぞれの花で勢いや時の流れの速さが違うことを教えてくれます。


ニットやラグラグ、刺繍のデザインで花を描きたいときに、本棚から取り出すといつもいつのまにか仕事を忘れて見入ってしまいます。線の流れを知りたくて枝や茎の上を指でなぞってみたり、丁度庭に同じ花が咲いていると本を持って外へ出て見比べてみたり、見ているうちに心がドキドキしたり、ゆったりしてくる不思議な本です。

「四季の花」 画 酒井抱一、鈴木其一、中野其明 青幻舎刊

さて、次回は我家にもある琳派?をご紹介。

こんなふうに自分の中で好きな物が繋がっているんだなぁと思ったロンドンで見つけた一品です。

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Ciao!

今日から初めてのブログを書きます。
私が毎日の中で見つけたうれしいことや楽しいこと、きれいだと思ったことを仕事+趣味の編物、ラグラグ、リボンを使った手芸作品の写真と一緒に書いていこうと思います。それから大好きな上海のことや私を育ててくれたロンドンのことも。

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さて、そして今日はこの前作って大人気だったマトリョーシカのソーイングケースをご紹介。

かわいいでしょう?色々なフェルトを縫い合わせて作ってあります。本物のマトリョーシカのように、このソーイングケースも開くと分身の術のようにパタパタと4人の女の子達が[Hi!!]と登場です。

サイドには上海の手芸市場で買ってきたチャイナノットをつけました。

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この頃大流行りのマトリョーシカですけれど、私も昔から大好きでラグラグでドァストッパーやティコゼーも作った事があります。ラグラグって何?それは私のHPを見て下さいね。
Hiroko Ibuki's Happy Knitting Studio

連休明けの明日からは少しいつもより忙しい1週間になりそうです。

でも、この前から何回も頭の中に浮かんでくるフェルトの花をたくさんつけたバッグも絵を描いたりして、具体的に作り始めたいし、今日みたいに寒いとニットを編みたくて手がうずうずしてしまいます。

さて、明日は何から始めようかな。。。

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