大琳派展
今、上野の東京国立博物館 平成館で開催中(~2008, 11/16)へはいらっしゃいましたか?
俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一、鈴木其一の「風神雷神図屏風」が全部並べて展示されているのは、とっても興味深いし、他の作品も見応えがあってとっても素敵な展覧会です。
これは、私が大好きな酒井抱一の四季花鳥図巻です。酒井抱一の描く花は本当にきれいで、華があるし、細い細い線の先まで草花の命が宿っていて、見ているとほうっとため息が出ます。
展覧会場は混んでいるんだけれど、いろいろなところから「わぁ、きれい!」「きれいねー。」という声が聞こえてきました。やっぱり「きれいなこと」は良いなぁと思いました。
この酒井抱一の「四季の花」は、私の大切な教科書です。上巻は春から夏の花、下巻は秋から冬の花に分かれています。花びらの1枚1枚、蔓がくるくる巻いている様子、葉っぱの先の尖り具合や丸みなどが克明に描かれていて、ページをめくる度に、花や葉っぱの裏側も美しいこと、まだ固いつぼみの時も枯れかけた様子も、それぞれの花で勢いや時の流れの速さが違うことを教えてくれます。
ニットやラグラグ、刺繍のデザインで花を描きたいときに、本棚から取り出すといつもいつのまにか仕事を忘れて見入ってしまいます。線の流れを知りたくて枝や茎の上を指でなぞってみたり、丁度庭に同じ花が咲いていると本を持って外へ出て見比べてみたり、見ているうちに心がドキドキしたり、ゆったりしてくる不思議な本です。
「四季の花」 画 酒井抱一、鈴木其一、中野其明 青幻舎刊
さて、次回は我家にもある琳派?をご紹介。
こんなふうに自分の中で好きな物が繋がっているんだなぁと思ったロンドンで見つけた一品です。
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コメント
( ´_ゝ`)ノボンジュール♪ごめんくださいませ、お邪魔いたします。
早速来てしまいました。もしかして一番乗りかしら
展覧会、ずっと行っていないなぁ~
尾形光琳はずいぶん前に見た「紅梅白梅」だったと思いますが
幹の苔が強く印象に残っています。
大切な教科書、私はミュシャ展のカタログでした。
「でした」と過去形…(^_^;;
「きれいなこと」からちょっと遠ざかっているかも。イケナイ、イケナイ
次回の琳派、楽しみにしています♪
投稿: モモちゃん | 2008年11月 7日 (金) 17:39