I love London! West Endの楽しみ
さて、ここはどこでしょう?
前回のMy Shanghaiでご紹介したPassage Shanghaiに似た雰囲気のここは、ロンドンのピカディリーサーカスの近くのBurlington Arcadeです。
多分ロンドンへいらした方の殆どがこの近辺でお買物をしたり、観光に訪れると思うのですけれど、ここのアーケィドは意外と見逃されていらっしゃるかもしれません。Old Bond Streetと平行しているこのアーケィドは1819年に建築されて、現在はカシミア製品のお店や紳士用の小物やアンティークの名店が軒を連ねています。私にとってここは、絹のガウンや着心地の良い最高級の綿のパジャマ、素敵なベルベットの室内履きなどを扱っていたLord'sが特に思い出深い場所です。父の会社がピカディリーにあったため、父はいつもLord'sで自分の身の回りの物を揃え、そして私たちにはN.Pearlできれいでやわらかいカシミアのセーターを買ってきてくれました。私はひとりでロンドンへ行っても、何となくここへは必ず足が向いて、今はもうなくなってしまったLord'sを懐かしく思ったり、洗練された品揃えのお店のウィンドゥディスプレィにうっとりしています。
そして、お茶はもちろん向いのFortnum & Masonへ。観光で行くと時間がないからか、一階しか見ない方が多いようですけれど、上の家庭用品のフロアはイギリスらしいピクニックバスケットがピンからキリまで揃っていたりして面白いのでお薦めです。イギリス人はピクニックが大好きで、バスケットの中もちゃんと陶器のお皿やシャンパングラス、銀のナイフやフォークという凝ったものまであって、もちろんこういうのはとっても重いのでサーバント(使用人)が持つのが前提なんでしょうね!夏のピクニックのお話は、すごーく沢山あるので、またの機会に。
Piccadilly Circusから、Leicester Squareの方へ歩いて行きながら上を見上げたら、こんな素敵な看板がありました。
そして、そのまま歩いてCovent Gardenへ。まず、Royal Opera Houseのbox officeへ行って演目やワークショップをチェック!意外と演目によってはチケットが残っていたり、面白い舞台裏を見せてくれるツアーを日中に行っているので見逃せません。私がロンドンに住んでいた頃は、大好きなFrederick Ashtonの振り付けのロマンティックでかわいいバレエを必ず見に来ていました。そして、今も日本で大活躍中の熊川哲也さんがロイヤルバレエ団に在籍していた時に、ドンキホーテに出演していた彼をロイヤルボックスからプリンセスダイアナが大輪のバラのような笑顔で[Bravo!!!]と大声援をおくられていた事も忘れられません。
そんないつも賑わっているCovent Gardenで、お薦めの場所がここ。
ここは、アンティークのおもちゃの博物館 Pollock's Toy Museumのお店です。ここでは、幼い頃に好きだったDoll's Houseや指人形、紙でできた様々なおもちゃ、イギリスの昔のおもちゃのレプリカなどを売っています。デザインや色がかわいいので、私は資料探しの意味もあって訪れるのですけれど、すぐにそんなことは忘れて、色々なおもちゃを手に取って遊び始めてしまいます。
そして、私にとってもうひとつのおもちゃ箱がここ、V V Rouleaux.
ここには、きれいな リボンやトリミング、羽、ビーズなどがいっぱい!しかも、見せ方がキッチュでいかにもロンドンなんです。ひとつひとつの物を見ると、東京にあるものも多いのに、その使い方がカッコイイ!!このMarylebone High Streetのお店は最近出来たのですが、Sloane Squareの方のお店は随分前からあって、ずっと私の憧れの場所でした。貴重なアンティークのタッセルやブレードも扱ってるのですけれど、超高級住宅地のSloane Squareという場所柄、品揃えがかけ離れています。きれいなタッセルについていた小さなタグを見たら、びっくりするような値段がついていて、何とそれは19世紀に貴族の館で使われていた植物染めのものだという事でした。でも、そんな特別な物が普通にお店に並んでいるところがロンドンだなぁと思いました。手芸好きな方は、ぜひいらしてみて下さいね。きっと、とってもスペシャルな物が見つかりますよ!
V.V. Rouleaux 102 Marylebone High Street
54 Sloane Square
そしてこのMarylebone High Streetは、この数年素敵なお店やレストランが増えていて、ロンドンでも注目のエリアです。元々この辺にはインテリアの専門店が多いのですけれど、私が生地や壁紙、カーテン地を探しにくるお気に入りのお店はここです。お店の名前は???家庭用品などが充実しているデパート、John Lewisの裏から5-6分ちょこちょこっと歩いたところ、という感じでいつも歩いていくので、みなさんもそんな感じで探してみて下さいね。
ここのお店は個人の家のインテリアを任されたインテリアデコレーターが多く利用しているようで、そんな人たちがお店の人と打ち合わせをしている内容が聞けるのも、私にとっては大きな楽しみです。カーテン(イギリスではdrapes ドレィプスと言います)をひとつ作るのでも、カーテンボックスをつけるのか、つけるとするならばどんな形にするのか、カーテンボックスにトリミングなどの飾りをつけるのか、カーテンは真ん中から左右に分けるのか、片側開きにするのか、どのくらいのギャザーをよせるのか....と決めなくてはならない事は山ほどあります。だから、もちろん一回で決められる事ではなく、最初はスワッチという布の見本を何種類か持ち帰り、家へ帰って一日に何回も眺めたりして様子をみます。そして、いよいよ注文となるのですけれど、当然ながら殆どの場合在庫がないので、実際にに自分の家にカーテンが下がるのは何ヶ月か先ということになります。でも、その日を楽しみに待つ事が、また嬉しいんですよね!すぐに簡単に手に入るのも便利ですけれど、こんなふうにひとつひとつのことを大切に時間をかけて決められる事も、とっても贅沢な事だと私はイギリスでの生活を通して習いました。
そして、何よりも私がロンドンを好きな理由は、West Endへ来れば今日ご紹介したようないろいろな楽しみがギューッと詰まっているからです。「ロンドンに退屈した時は人生に退屈した時」、って言った人がいますけれど、私も正に同感!!!
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