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私の大切なもの。

今日は、ずっと大切に居間のキャビネットの中に仕舞ってある私の秘蔵コレクションのご紹介です。

私は子供の頃から動物全般が好きでした。けれども、その中でも一番好きなのは、ずっと変わらず猫。父が、背広のポケットに子猫を入れて帰ってきて「はい、お土産!」と言ったあの日から、私は猫しか飼った事がありません。カメやイモリや金魚は別にして。。。

それから、何匹もの猫を飼ってきたので「たまには大型犬も良いかも!」と思うこともあるけれど、やっぱり私の気持ちはいつも猫にあるようです。

特に意識して猫の物を集めているわけでもないのに、自然に集まってしまったのが猫の形をしたtea potたち。

Catteapot2_2
Catteapot1_2


おもしろいでしょう?
これは、私がロンドンに住んでいた高校生の時に、ポートベロゥマーケットで買いました。

或る日、いろいろな物が一緒にごちゃごちゃっと並べられた中に、この不思議な目をした黒猫のティポットを見つけた時は本当に「巡り会った」と感じました。

 


そして、一生の宝物になりそうな一品を見つけたうれしさに、値段交渉もそこそこにニコニコしている私に、お店のおじさんが、「このティポットは、1940年代頃にイギリス中でかなり流行ったから、リボンの色が違うのが何色も発売されたんだよ。」と、くるくると新聞紙に包みながら教えてくれました。

その時から、「違う色のリボンの猫」を探し続けて、この黄色い小さめな猫を見つけたのです。


2つとも良く見ると、頭の部分にヒビが入っていたり、耳が少し欠けていたりします。
でも、それは誰かに使われていた事を意味していて、そして今は私の元へ渡った訳ですから、却って大切にしたい気持ちが募りました。

そして。。。


Catteapot3
これもロンドンで見つけたもの。


今は残念ながら、もう閉店してしまったけれど、Covent Gardenの小さな路地に猫のものばかりを集めたCatzという小さなお店がありました。

或る日、そこのウインドゥにこのティポットを見つけた私は、「これは私のもの!」とは思ったけれど、買って帰るお金を持っていませんでした。

そこで、お店には「絶対に売らないでね、必ず連絡をするから!」と頼み込み、家に飛んで帰って「今度の私のお誕生日プレゼントを見つけたの!」と、親におねだりをしたことを今でも良く覚えています。


このティポットの猫は、私が18年間一緒に暮らしていたBritish Brown Tabby(イギリスの家庭猫)に姿形がそっくりで、(目の色が違うけど!)このティポットを見ていると、思わず話しかけたくなるほどです。そして、私はその猫を誰よりも親しく想っていたので、実はこのティポットを見ると少し切ない気持ちにもなります。。。

さてさて。
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Catteapot5_3
Catteapot6_2

この子たちは、みんな東京で買ったものです。
多分、渋谷のスペイン坂の中国雑貨のお店辺りで。


でも、もしかしたら20年位前かもしれません。
今でもあるのかは解らないけれど、まだ学生気分の頃に買ったものです。

この二つのティポットは同じ物(違う場所、違う年に買ったのかも??)なのに、面白い事に模様や顔が少し違うんです。

そして、右の片足を地に着けた小さな猫はお醤油やお酢を入れるためのものです。上のロンドンの猫たちは、イングリッシュティの雰囲気を持ち、この子たちはいかにもジャスミンティや黒酢が似合いそうなのが楽しいですね。

私は、陶器などを買う時に、同じ物がいくつかある時には、どんなものでも必ず自分で一つずつ手に取って、何となく仲良くなれそうなものを選ぶようにしています。
手描きの物って、みんな「私を見て!私を選んで!」って主張してくるけれど、私の生活の一部になるわけですから、自分にピタッと合いそうなものを見分ける目が大事です。

そして、番外編。

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これはティポットではなく、七宝のピルケースです。でも、ティポット型だから、おまけ!

みんなが勢揃いすると。。。

Catteapot8

こうして並んでいると盛観! うれしくて思わずにまにましてしまいます。

こうして、ひとつずつ自分で集めたものはいつまでも大切で、そしていつも私を元気づけてくれます。

そして、誰かに薦められたもの、雑誌で見たものではなくて、他の人の目には留まらなくても自分にとってはかけがえのない価値があるものを見つけられる曇らない目と心をずっと持ち続けていたいと思いました。

作品展まで63日。

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コメント

こんばんは。

1940年頃のものがおうちにあると思うだけで、幸せな気持ちになれますね~。
それにしても先生はもの持ちが良い!
私は捨て捨て魔なので、結婚当初のものが家にあればもはや骨董です^^

投稿: rie | 2009年2月11日 (水) 00:19

Ciao!
私の家の中にはご存知の通り、様々な国の色々な年代の「私の大切なもの」が混在しています。でも、そのごちゃごちゃ感が大好きで、物が捨てられない私です。
すっきりしたプレーンなインテリアも良いなぁと思うけれど、このどこを見ても好きな物に囲まれてる感じが私らしいのかもね!

投稿: Ginger | 2009年2月11日 (水) 00:31

毎回ブログ拝見させてもらってます。私も先生の大切なものに刺激を受け何十年も飾ってなかったアンティークな御雛様を出してみました。ふっくらした顔に丸みのある体‥やけに親近感を覚えます(^_^;)
これからは毎年、御雛様を出してあげたいと思います。

投稿: ちいちゃん | 2009年2月18日 (水) 16:54

お雛様、すてきですね!私も大人になってから、自分の好みの一刀彫のお雛様を買ったのに、この頃出してあげていないかも。。
依怙贔屓をしないで出してあげなくちゃ!さてさて、どこに仕舞ったかしら?多分、この頃やはり出番が少なくなった五月人形と一緒です。。。

投稿: Ginger | 2009年2月19日 (木) 16:32

五月人形は長男が生まれた年に母から夫の五月人形を譲りうけ毎年飾っています。残念なことにN.Y駐在中、空気乾燥により塗りの飾り箱(台?)に亀裂が入ってしまいました。修理する方法があれば教えて下さい。N.Yで子育て奮闘中は日本の伝統を伝える使命感に燃え豆まき、七夕、お月見もしましたよ!

投稿: ちいちゃん | 2009年2月20日 (金) 07:14

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