木のこと。
さて、先週は気持ちがup↑&down↓だった私も、昨日友人と楽しくお喋りをして気持ちがすっきりしたのをきっかけに、今朝は気持ち良く仕事をしています。
そして、上海での個展のプランを考え始めた頃から、ずーっと頭を離れないのが「木のかたち」。
Nicoleが既に絵具を提供してもらう約束を取りまとめてくれたので、「好きに壁を使って絵を描いてねー!」と言われているのですけれど、なかなかその形が決まらないでいます。
スケッチブックを片手に木を描こうとしても、本当の木の観察なしでは描けないし、でも「絵」を描く訳ではなくて、その「木」は作品を飾るツールのような役割なので、シンプルな形が必要なんです。
そんな私に家族がプレンゼントしてくれたのが、この本です。
ブルーノ・ムナーリの「木をかこう」。
どうやら、木は1本の幹から始まり、そして2本にわかれるもの、3本にわかれるもの、といろいろあって、2本にわかれた木は、その先も少しずつ細くなりながら、ずっと2本にわかれるという決まりがあるらしいのです。
この表紙の絵はダヴィンチのスケッチをムナーリが再現したもの。
ふむふむ、なるほどね。。。
外へ出て観察をしてみると、住宅地の庭は植木屋さんが枝を落としたりしているので、全てがそのとおりというわけではなかったけれど、一番解り易かったのはこれ!
ミツマタです。
これは、京都の哲学の道を散歩していた時にきれいな満開の三つ又を見つけて、その次々に3本にわかれたユニークな枝の形が忘れられず、家の庭にも植えたもの。
三つ又はこんなふうにさっさっさっ、と3本にわかれながら枝を伸ばして、その先に束になったかわいい明るいクリーム色の花をつけます。
何だか楽しいでしょう?
そして。。。
これは、堂本印象が描いた「木華開耶媛」コノハナサクヤヒメ(1929年)。
暫く前に、京都 衣笠にある府立堂本印象美術館でこの絵を見た時に「わぁ、きれい。。。」と、私は暫くこの絵の前から動けない気持ちになりました。
良ーく見ると、姫の回りにはボッティチェリの「春」のように、沢山の野の花が丁寧に描き込まれています。
ににぎの尊との純愛物語や、美しく咲き栄える木の花(桜)の化身として有名なこの日本神話の女神を描いたこの絵は、私の大好きで大切な1枚で、私はこの葉書をいつも部屋の鏡台の側に飾っています。
忙しい毎日の中で忘れそうな大切な気持ちを無くさないように、と。
さてさて、日本画の樹とイタリア人の知恵が私の心の中で混ざり合って、どんな形が生まれるのでしょうか。
そして、今回は上海の若いジェネレーションにも個展をアピールしたいと思っている私は、全体を明るくてシンプルでポップな感じにしたいなぁ、とも考えているところです。
あらあら、こんなことではまだまだ木のかたちは決まらなさそうですね。
でも、大丈夫。きっと、その内全てがひとつになる日がくるはずです。
Cross my fingers!!!
上海の個展まで 54日
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