秋の色集め
一年中私がしていることは色集め。
手芸の仕事ってテクニックやデザインも大事だけれど、私にとっては色から得るインスピレーションで作品を作ることが多く、自然の中でも街の中でも思わず足を止めて見入ってしまうのは「色」。
これはLondonで泊まっていた宿の前の道。前の夜から降っていた雨に濡れて黒い歩道と落ち葉のコントラストが美しい。
葉っぱの茎が上や下になったり、表になったり裏になったりしているのも模様編みのヒントになりそう。♡
透明感があるのもイギリスらしい色。なんだかすうっとしてる。淡いグレーや水色も感じるし、この写真を見てるだけで朝の冷えた空気や少し湿った感じを思い出します。
犬を散歩させている人とすれ違ってにっこりと笑顔を交わしたこと、前だけを見て早足で勤めに出る人たち、そして部屋着にセーターを引っ掛けてミルクを買いに出ただけの人。みんなそれぞれの朝。
そして私は道を渡ってハイドパークへ。
たった何分かの間に霧が晴れて、みるみる青空になりました。
これはまるで「ノッティングヒルの恋人」に出てきたような木のベンチ。あれは鍵を持っている近隣の住人しか入れないプライベートガーデンだったけれど、ロンドンでは個人が寄贈したメッセージ入りのベンチをよく見かけます。映画の中では[For June who loved this garden. From Joseph who always sat beside her.](この庭を愛したジューンへ。いつもその隣に座っていたジョーゼフより)なんていう心がほわっとするメッセージが刻まれていて、一層映画をロマンティックにしていたっけ。♡ Andrewも自分が大人の犬になったときのことを空想してるみたい。Ha-, ha-!!!
これは今一番私が気に入っている絵本、「ウェン王子とトラ」(チェン・ジャンホン作、絵)です。先日銀座のギャラリーで蓮の花や海を描いた絵を見て、すっかり気に入った私はどんな方なのかしら?と調べたら、なんと絵本を何冊も出していらっしゃるじゃないの!早速図書館で全て借りて読み、絵とストーリーの素晴らしさに迷わず購入したのがこの絵本でした。中国の方ならではの墨絵のような繊細な色、勢いのある筆使いと大胆な構図にドキドキしたりうっとりとして、思わず1日に何度も手にとってしまいます。そしてギャラリーで見た絵にはフランスに住むことで得たであろう透明感のある色を感じることができました。東と西の魅力があふれているチェン・ジャンホンの作品。まだ若い方だから、これからもたくさんの作品を発表されると思うと毎日が楽しくなる気持ち。あぁ、素晴らしい作家に出会えてよかった!
チェン・ジャン・ホン新作展 Gallerie Tamenaga Tokyoにて。2018. 12月16日まで。
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