静かな時間を持つこと
今日のお山辺りは22度。風もあり窓を開けていると寒いくらいです。
仕事部屋の窓の外の桜の木も少し色づいてきました。夏の勢いのある光も弱まって秋を感じる季節が始まったのね。: )
先日流れたニュースにちょっとびっくり。16歳以上の6000人にアンケートを取ったら1ヶ月に1冊も本を読まない人の割合がが62.6%だったそうな。これは危機です!私にとっては。。。祖父も父も私の家族はみんな本読みで、モーレツサラリーマンだった父も時間があればリビングで本を読んでいる、または書斎で私たちをシャットアウトして本を読んでいました。務めていた会社では図書部を作るほど、本を読むことを良しとしていた父。サンタクロースのプレゼントは本の全集や図鑑。そんな本を読むことを大切にしてきた家族の中で育った私はこのニュースに「本を読まないってどういうこと?」と思いました。
人の嗜好は人それぞれ。体を動かしたり音楽を聴いたり奏でたり、楽しいことはたくさんあるけれど、でもっ!好きな本がなくて、頼れる本がなくて、癒される本がなくて、笑える本がなくて、どうやって生きてゆくのでしょう。
これは最近読み終えた本たち。高校生の時に一度読んで久しぶりに文庫本で読み直した「春の戴冠」(辻邦生 全4巻)、いつもそばに置いて力づけられる「須賀敦子の方へ」(松山巌)、新刊が出たら必ず読みたい川上弘美の「明日、晴れますように」。
電子書籍は場所も取らないし何百冊も携帯できるし便利なのは知ってるけれど、紙の本にはこんな楽しみも!川上弘美の「明日、晴れますように」の表のカバーもヒグチユウコのイラストがかわいいけれど、カバーを取ると表には雨だれのようなドロップがそして裏には満月のような円がプリントされていて、見返しはブルーグリーン。本の内容を予感させる装丁を味わう楽しみもたっぷり。ドキドキ!
たった3ヶ月だけ息子が通ったイギリスの公立小学校では毎朝授業の前に15分の読書タイムがありました。英語はほとんどわからない状態だったけれど、持っていた本が「ホビット」(トールキン)で表紙のイラストが原書のままだったので、先生を始めクラスメイトが「おーっ、ホビット!」となり、あっという間に1冊の本を通じてクラス中が笑顔になったそうな。私はその場にいた訳ではなく帰宅した息子が笑顔で話してくれたエピソードです。小さな国際交流ね!
今、私が集中して制作ができるのも、山の中にいても寂しくも怖くもないのもたくさんの本といるから。今日は寝る前にこれを読もう、仕事が一段落したらあの続きを読もう、と心の中で考えて仕事をしています。毎日の中に本を。私の願いです。
静かで豊かなお休みになりますように。
Stay Safe & Stay Strong.
Praters for the world. ♡
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