みみをすますように
今日は楽しみにしていた酒井駒子の初めての個展へ行ってきました。
初 立川の私はドキドキしながら電車を降り、あたたかい太陽のもと新しい建物に囲まれた遊歩道をずんずん歩くこと10分、こんなかわいい入り口に着きました。ここは立川のGREEN SPRINGSに去年の6月にオープンしたプレイミュージアム。
大好きな「くまとやまねこ」「ビロードのうさぎ」を始め、デビュー作から最新作まで200点を超える原画を間近に見ることができるのは本当に嬉しいことでした。段ボールに描かれた不思議な荒さと繊細さが混雑した絵にうっとりしたりじわっとしたり。その静謐さは時々怖いほど。「あ、これはコラージュしてある」「こんなふうに絵を描いた紙の周りをカットしてあるのね」と原画の持つ魅力に引き込まれたしあわせな時間でした。♡
葉書を買って帰り早速額に入れて飾りました。大きなマグに紅茶を入れてソファに座りゆっくりと図録を広げて、「序文にかえて」を読みました。「展覧会の『みみをすますように』という言葉をきいて、かすかな聴こえないような音を探す様子を思いうかべた。」とあるのに、実際の展覧会では撮影可能な部分が多いので、静かにみみをすませたくても周りはカシャカシャスマートフォンで写真を撮る音が溢れ、絵の前でピースサインを出して写真を撮る大人も。ミュージアムにとってSNSの効果が大切なのは重々承知だけれど、世界中の美術館・博物館でいつも私が感じる残念な気持ち。
写真ではなく(SNSにアップすることよりも)心で感じる気持ちがずっとずっと何十年も自分を助けてくれるのに。そのことが大切なのに。
同じ会場では「ぐりとぐら しあわせの本」展も開催しています。
「みみをすますように 酒井駒子」展 ~7月4日 PLAY MUSEUM (会期中無休)
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