「暮らすように旅する」
先日訪れた京都で私が宿泊先に選んだのは、「暮らすように旅する」ことを提案している「庵」の美濃屋町町家です。
高瀬川が流れる風情のある木屋町に面してある町家を一棟借受け、3日間は私がそこの主として責任を持ち、好きなように暮らす事が出来るという訳です。

私がチェックインした夕方の鴨川は、こんなふうにちょっと曇り空でけだるそうでした。でも、居間から床へ出て鴨川の向こうの八坂の塔や川で遊ぶ白鷺をを眺めているうちに、少しの間だけだけど「この家に住む」という感覚が湧いてきました。
「庵」を主催しているAlex Kerr氏が提案しているのが、「暮らすように旅する」ということ。
日本の文化と景観を深く愛し、美しい日本を残し伝えて行きたいと思っている彼が始めたのが、年々減って行っている京都の町家を保存、改装して京都を訪れる国内外の旅行者に貸し出して京都の暮らしを味わってもらうというシステムです。
古い町家の美しさと現代的な快適さを兼ね備えた町家に、短期間でも「暮らす」ということで町家の良さ、日本の美しさを実感して、家へ戻ってからも何か感じた事を自分の生活に取り入れられたら、ということなのでしょう。

これは、お夕飯を終えた私達が美濃屋町へ帰ってきたところです。
夜になると玄関脇の坪庭もライトアップされ、出かける時につけて行った玄関の照明もやさしく私達を待ってくれているようでした。
旅館で「お帰りなさい。」と迎えられる訳でもないのに、それ以上に「家へ帰った」という安堵感が広がりました。

きれいでしょう?
夜になったら、こんなにきれいな唐紙が貼ってあることに気がつきました。
全てが木でできた家、落とした照明にこれほど唐紙が映えることを実感できたのも、「自分の家」と思って慈しむ気持ちが生まれていたからかもしれません。
そして、何と言ってもこの家の魅力を一番感じられるのは朝。

翌日は朝から良く晴れていました。部屋中に太陽が差し込み気持ちがいい!!!
窓を開け、床へ出て空気を胸いっぱい吸い込み伸びをしました。
旅行中にこんな開放感を味わえるなんて!コーヒーをいれてストレッチ。そして、「今日の予定は?」
いろいろ行きたいところもあるけれど、ずっとここでのんびりソファで本を読んでいても良いかも。
でも、せっかく檜のお風呂があるから、鴨川を眺めながらお風呂に入ろうかしら?などど考えます。
そして、Alex Kerr氏がもうひとつ提案しているのが、日本の伝統文化であるお茶、茶花、書道、そして、お能や狂言までもを一流の先生方が教えて下さる、というオリジンアートプログラムです。
祖母の家へ行くと、玄関から始まり家のいろいろな場所にちょこっとお花がいけてあり、毎日少しずつ短くしたり枯れた部分を取って形を少しずつ変えながら花を有効に使っているのを、私はいつも感心して眺めていました。
そして、自己流にお花をいけられても、日本の生活に深く取り入れられている茶花を習いたいと思っていた私はお友達と一緒に習う事にしました。

これは、私がいけたお花を小さな文机に乗せて、素敵な掛け軸の前に置かせていただいたところです。
ふふ、素敵でしょう?
様々な茶花のルールやお花や花器を選ぶ時のポイントなどを楽しいお話と一緒に教えて頂き、私達はすっかりリラックスしてとっても楽しいひとときでした。

先生と私。
気軽に習うなんてとんでもない!と怒られそうなお能や狂言も、その入り口を垣間見せて頂くことができるこのプログラムにすっかり魅せられた私達は、「今度は茂山家に狂言を習いたいわね!」と気持ちを大きくお教室を後にしました。
でも、ここではそれも夢ではありません。町家に暮らし、伝統文化のお教室に通い、夜は料亭の仕出しを家でいただく、そんなことも「庵」にお手伝いをしていただけば可能です。
私にとって、まだまだお勉強したいこと、身につけたいことが沢山ある事にいつも気がつかせてくれるのが京都なのかもしれません。
東京に戻ってからも「次はいつ?」とiPhoneのカレンダーとにらめっこしている私です。。。














































































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